若手のための研究補助ツール紹介
LaTeXツール
天文業界で論文を書く場合、LaTeXは必須と言っていいでしょう。しかしながら、LaTeXに不慣れな場合まず環境構築でつまずき、レイアウトで挫折し、図の挿入で放り投げることは間違いありません。また、ある程度慣れてきてもPDFで見ている場所がTeXファイル内でどこなのかわかりにくかったり、指導教員に共有するのもちょっと面倒だったりします。
これらの問題を避けるために使えるのがLaTeX系のツールです。これらのツールの特徴として、
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ブラウザ上で動くため環境構築が不要
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様々な論文誌のテンプレートが用意されておりそこから選んで書くことができる
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TeXファイルとPDFファイルが画面上で同時に表示され、PDFファイルをクリックすることでTeXファイル上での対応する場所に移動できる
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他の人と共同で編集できる
などが挙げられます。
このようなツールを活用すればTeXに不慣れでも比較的簡単に論文を書き始めることができるでしょう。
以下ではいくつかのLaTeXツールについてそれぞれの特徴をまとめています。どのツールを使うかの参考になれば幸いです。
Overleafはおそらくもっとも使用されているオンラインのLaTeXエディタです。上で述べたような特徴を全て持っておりUIも見やすいためオススメです。また、過去の編集履歴を自動で保存し前のバージョンに戻ることもできます。共同編集する際にも誰がどの辺り
以下に簡単にOverleafの長所をまとめておきます。
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基本的に無料
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英語論文のテンプレートが豊富
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共有して複数人で編集できる
他にも雑誌によってはOverleafから直接submitしたり、mendeleyと連携して簡単にbibliographyを作ったりできます。ただし、修士論文や博士論文などページ数が多く図も多くなる場合は無料版だと少し物足りなくなるかもしれません。
他にも無料版の場合、
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コンパイルが遅くタイムアウトする
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Dropboxと連携できない
という欠点があります。学生プランであれば$80/yrでプレミアム版が使えるので、TeX文書をよく書く人は購入を考えてみてもいいと思います。
を編集したか確認できるので非常に便利です。有料版ではgithubを通してローカルで編集したものを反映することも可能です。
Cloud LaTeX
Cloud LaTeXは株式会社アカリクによって運営される無料のオンラインTeXエディタです。その最大の特徴として日本語の使用が簡単なことが挙げられます。また、テンプレートも日本語のものが多く、学振のテンプレートも入っているので来年度DC1, DC2などに応募する人は使ってみてはいかがでしょうか。他にも、Dropboxと連携できるため共有が比較的簡単に行えます。
ただし、エラーメッセージがOverleafなどに比べると少し見づらく、また複数人での編集などはできません。その辺りは今後の開発に期待といったところでしょうか。